1875(明治8)年
11月29日、初代マリールイズ誕生（当初表記は「マリー・ルウヰズ」）
本名・相原美禰は、父・英国公使館付武官Alexander James Aberdein(1867・慶応3年2月来日)母・相原美奈の長女として日本に生まれ、10歳まで英国公使館（現：英国大使館）にて育つ。
父の祖国イギリスの文化と日本の文化に触れて育ち、フランスへ渡り美容技術を取得

1911(明治44)年
初代駐仏特命全権大使・栗野慎一郎に伴われ、
マルセル・アイロン４挺 仕事用の化粧品と道具一式を携え19年間滞在したパリを後に帰国

1912(明治・大正元)年
赤坂田町で美容所開業
栗野大使の計らいで、宮内庁を通じ当時の宮家皇族十四家へ上がり、日本で初めての西洋美容を奉仕する。
洋装に関しては、着装や平時の帽子の被り方にいたるまでアドバイザーとしての役割を果たしていく

ルイズ髷の販売
マリールイズは、日本髪や束髪に結っていた日本人の長い髪の洗髪を楽にするために髪を切ることを提案。
「ルイズ髷」という、現在のヘアピースを考案製造し特許を取得する。
上流社会の夫人たちは、便利の良いこの髷をたくさん持ち、和風や洋風に使用した

1915(大正4)年
宮廷美容師として宮家に出入りし御用を承る傍ら日比谷に「巴里院」を開く
一般美容、婚礼美容、美顔術、美爪術、さらに化粧品も製造販売する日本初の総合美容所であった。
華族、外交官夫人、上流階級夫人が顧客となる

「巴里院講習所」を設立し、女性が美容術で身を立てられるように指導に当たる
マリールイズはマルセル・ウエーブ、行方不明、オールバック、片耳隠し等
日本人に似合う西洋風の髪を考案し流行させ一世を風靡する

1923(大正12)年
巴里院は関東大震災により焼失

1924(大正13)年
麻布霞町に化粧院と美容講習所を移す

1929(昭和4)年
「マリールイズ美容女学校」が誕生

1931(昭和6)年
麻布材木町に地下１階地上４階の鉄筋ビルが完成。東洋で最初の本格的美容学校が建つ。
一般美容の「マリールイズ化粧院」も併設、貴賓室には何時も皇族方が見え、前の六本木警察も大変だったと云う

1945(昭和20)年
第二次大戦東京大空襲を受け財産の大部分を失う

1948(昭和23)年
戦後、教育部門【財団法人マリールイズ美容学院】（2000年には【学校法人マリールイズ学園マリールイズ美容専門学校】となる）と、収益部門【株式会社美容マリールイズ】を設立現在に至る

1956(昭和31)年
マリールイズは、日本の美容界の発展に多大な功績を残したとして
美容界初の『藍綬褒章』を受章、美容業界の社会的地位を確立した

熱心なクリスチャンでもあり「一に人格、二に技術」のモットー通り、人間教育を一貫して説き続け、生涯を閉じる迄、厳しく「克己」を実践し、こよなく人を愛し、物を大切にし、美意識、美的感覚あふれる人物だった

1948(昭和23)年
憲法記念館改め明治記念館の美容部を担当
内親王の慶事のお支度を奉仕

1952(昭和27)年
皇太子明仁親王（上皇陛下）立太子礼より皇后陛下の美容担当は
女官の手を離れ、民間人に降り「美容マリールイズ」が担当

1963(昭和38)年
『藍綬褒章』受章

1967(昭和42)年
美容業界に於ける花嫁着付の第一人者として、その名（個人名として初）を冠した花嫁着付コンクール「千葉益子賞」（百日草主催）が設定された。若き婚礼美容家の登竜門として隔年開催され今日に至っている

1970(昭和45)年
業界貢献の功により『勲五等宝冠章』に叙せられ、翌年逝去の折には『正六位』を贈られた

1975(昭和50)年
全日本婚礼美容家協会設立に際し理事に就任
マリールイズ流花嫁姿の様式美を追求。
その技術の美しさは美容業界で高く評価され、各美容出版社からの要望に応えた作品は数多く残る

1971(昭和46)年
マリールイズ記代子(相原喜代子)が明治記念館美容室の責任者となる
天皇・皇后両陛下お揃いで初の御訪欧に際し徒従職嘱託の身分で皇后陛下に随行する

1975(昭和50)年
天皇・皇后両陛下御訪米に際し随行する

2004(平成16)年
職業訓練法人全日本婚礼美容家協会副会長に就任

2009(平成21)年
一般社団法人「日本着付技能センター」副理事長に就任

2021(令和3)年
全日本婚礼美容家協会は、理事長制に移行し初代理事長に就任

2002(平成14)年～2019(令和元)年
国際親善協会ジャパンウイークに全日本婚礼美容家協会より参加、日本民族伝統文化
「日本の花嫁姿」を13回に亘り11ヶ国にて披露してきた

2012(平成24)年2月16日
マリールイズ創業100周年記念祝賀会を明治記念館に於いて開催

日本近代美容の母『マリールイズ～私の描いた肖像画～』山吉美奈子著
株式会社女性モード社より同日刊行